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挿し木(適期:9〜10月)

次のような時は挿し木をします。

1)通信販売で購入した時
   通信販売では「挿し穂」が送られて来ることがあります。
2)沢山増やしたい時
   その個体を早く増やしたい時は、早めに2頭ずつくらいに分けて挿し木した方が増殖率は良いようです。
3)茎が枯れ込んだ場合
   夏の間に茎が枯れ込んでしまった場合は、茎の中心に白い部分が見えるまで切り戻してから挿し木します。

 カッターナイフ等で茎を切り戻しますが、球体に付けておく茎の長さは数mmあれば十分で、長く残しておいても発根率が悪くなるだけのようです。挿し木後は株元に小石を薄く敷いて、球体が倒れないように支えます。根が無いため水の吸い上げが悪いですから、日なたに置いておくと球体がシワシワになって発根率が悪くなるようです。挿し木後1ヶ月間くらいは明るい日陰に置き、培養土が極端に乾燥しないように気を付けます。
 2週間ほどで発根が始まります。球体にしわが寄りにくくなったら発根し始めたと考えて、徐々に直射日光に慣らして行きましょう。植え替え時に、誤って球体の付け根から茎が取れてしまったものも、同じように挿し木しておけば発根させることが可能です。

*注意:エケベリア類の葉挿しでは、培養土が乾燥していても発根・発芽しますが、コノフィツムの場合は培養土が乾燥していると全く発根しません


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 健康な茎を切った時、断面に白く見えるのは、皮層や通導組織(維管束など)を含む生きた組織です。越夏中の過乾燥等によりこの組織が死滅した場合は茶色〜焦げ茶色に変色します。そうなると秋になっても水分を運ぶことができなくなり、脱皮しない・シワがとれない等のトラブルになります。また種類によりますが、古くなった茎では木質化した細胞(死んでいる)が厚く発達する場合があり、これをコルク層と呼びます。時折、茎の内部が木質化した・・・という表現が見られますが、茎内部が木質化することは無いので、枯死して茶色くなった組織を木質化したと見誤っているものと思われます。